「このベビー用品、うちの子はもう使っていいの?」——調べると、メーカーごとにバラバラの月齢が出てきます。
実は、日本には公的な安全基準(SG基準)があり、品目ごとに「対象」がはっきり決められています。 ただしその基準書は品目ごとに別々のPDFで公開されていて、まとめて見られる場所がありません。
このページは、イクジヒロバが基準書のPDFを1つずつ開いて、対象の記述をそのまま書き写したものです。(2026年9月9日に確認)
先に、いちばん大事なこと
★ 「生後◯か月から」で決まっている道具は、思ったより少ないです。
公的基準の多くは、月齢ではなく発達の段階——首がすわったか、おすわりができるか、寝返りを打つか、つかまり立ちをするか——で線を引いています。カッコの中の月齢は、その段階の目安として書かれているだけです。
⚠️ だから「◯か月になったから使える」は、基準の読み方としては間違いです。
早見表
| 品目 | 対象 | 基準 |
|---|---|---|
| ベビーカー A形 | 新生児期を過ぎて(1か月)から、最長48か月まで | CPSA 0001 |
| ベビーカー B形 | おすわりができる時期(6〜7か月)から、最長48か月まで | CPSA 0001 |
| 抱っこひも/おんぶ(背負い式) | 首がすわった乳児期(4か月)から36か月まで | CPSA 0027 |
| 抱っこひも/横抱っこ式 | 出生後(0か月)から腰がすわる前(6か月)まで。⚠️ 股関節脱臼防止構造を持たないものは3か月以上から | CPSA 0027 |
| 抱っこひも/縦抱っこ式 | 首がすわった乳児期(4か月)から24か月まで。⚠️ 縦対面抱っこで頭当てがあるものだけ生後1か月から | CPSA 0027 |
| 抱っこひも/腰抱っこ式 | 腰がすわって(7か月以降)から36か月まで。背当てがあるものは4か月から | CPSA 0027 |
| 乳幼児用いす(B形) | 首がすわる概ね4か月から18か月(体重12kg以下)まで | CPSA 0054 |
| バウンサー(乳幼児用揺動シート) | 新生児期を過ぎた生後1か月から36か月まで。⚠️ 首がすわるまでは、背もたれを最も倒した位置にする | CPSA 0137 |
| ハイローラック | 新生児期からおすわりができるまで(標準として生後7月まで)。いす兼用タイプは最高48月まで | CPSA 0130 |
| バシネット(低月齢乳児用ベッド) | 自力で座る・つかまり立ちする・手と膝で立ち上がるようになる前まで(概ね生後5か月まで)の睡眠用 | CPSA 0155 |
| ベッドサイドスリーパー | 同上(概ね生後5か月まで)の睡眠用 | CPSA 0156 |
| 乳幼児用ベッド | 出生後24月以内 | CPSA 0023 |
| クーハン | ⚠️ 乗せて持ち運ぶための製品。首がすわった乳児・寝返りを打つ乳児には使用しない。大人が付き添う。自動車での移動用には使わない | CPSA 0106 |
| ベビーサークル(プレイペン) | 生後5月から24月まで | CPSA 0093 |
| ベビーゲート(乳幼児用移動防止さく) | 生後24か月以内 | CPSA 0045 |
| ハイチェア Ⅱa形 | おすわりができる時期(6〜7か月)から36か月まで | CPSA 0029 |
| ハイチェア Ⅱb形 | おすわりができる時期(6〜7か月)から60か月まで | CPSA 0029 |
| ハイチェア Ⅰ形 | 36か月以上60か月まで(身体保持機構なし) | CPSA 0029 |
| チェアベルト | ひとりすわりができる生後6か月から36か月まで | CPSA 0149 |
| 歩行器 | 腰がすわり支えなしで座れる時期から、ひとり歩行に移行する前まで。標準として7月以上15月まで | CPSA 0002 |
| ベッドガード(大人用ベッド用) | ⚠️ 自力で大人用ベッドに昇降できる子ども(概ね生後18か月から60か月) | CPSA 0136 |
| 三輪車 | 標準として1才半児から4才児まで | CPSA 0012 |
発達の段階から引く
首がすわる前(0〜3か月ごろ)に使えるもの
- ベビーカー A形(1か月〜)
- 抱っこひも 横抱っこ式(0か月〜。⚠️ 股関節脱臼防止構造がないものは3か月〜)
- 抱っこひも 縦抱っこ式のうち、縦対面抱っこで頭当てがあるもの(1か月〜)
- バウンサー(1か月〜。⚠️ 背もたれを最も倒した位置で)
- ハイローラック/バシネット/ベッドサイドスリーパー/乳幼児用ベッド
- クーハン(⚠️ 大人が付き添って、持ち運ぶために)
⚠️ おんぶ・腰抱っこ・前向き縦抱っこは、この時期には入っていません。
首がすわってから(4か月ごろ〜)
- 抱っこひも おんぶ(4か月〜)/縦抱っこ(4か月〜)/腰抱っこは背当てがあれば4か月〜
- 乳幼児用いす B形(概ね4か月〜)
- ⚠️ 逆に、クーハンはここで使えなくなります(「首がすわった乳児には使用しないこと」)
おすわりができてから(6〜7か月ごろ〜)
- ベビーカー B形(バギー)
- ハイチェア Ⅱa形・Ⅱb形
- チェアベルト(ひとりすわりができる6か月〜)
- 抱っこひも 腰抱っこ(腰がすわって7か月以降〜)
- 歩行器(標準7月〜15月)
- ⚠️ ハイローラックは、横になって使うのはここまで(標準として生後7月まで)
動き回るようになってから
- ベビーサークル(生後5月〜24月)/ベビーゲート(24か月以内)
- ⚠️ ベッドガードは「自力で大人用ベッドに昇降できる子ども(概ね18か月〜)」が対象です。
それより小さいお子さんの転落防止に使うものではありません。
★ ここが取り違えやすい
① 同じ「首すわり」でも、道具によって意味が逆になります
- バウンサー:首がすわる前でも使えます(背もたれを最も倒した位置で)
- クーハン:⚠️ 首がすわったら使えなくなります
② 抱っこひもは、製品ではなく「抱き方」で対象が変わります
同じ1本の抱っこひもでも、横抱っこ・縦抱っこ・おんぶ・腰抱っこで対象月齢が違います。⚠️ 「うちの抱っこひもは新生児から使える」は、すべての抱き方について言えるわけではありません。
③ 「AB型」は公的な分類ではありません
ベビーカーのSG基準にある種類はA形とB形の2つだけです。「AB型」はメーカーが付けている商品の呼び名なので、⚠️ 呼び名ではなく、その製品自体に書かれた対象月齢を見てください。
⚠️ このページを使うときの注意
SGマークは「安全の保証」ではありません。 基準書には、取扱説明書に「SGマーク制度は、ベビーカーの欠陥によって発生した人身事故に対する補償制度である旨」を書くことが定められています。事故が起きたときの補償のしくみであって、事故が起きないという保証ではありません。
SG基準への適合は任意です。 適合していない製品も売られています。国土交通省もチャイルドシートについて「『補助用具』等と表示された商品は基準に適合していない場合があります」と注意を促しています。
公開版のPDFでは、数値が伏せ字(〇)になっている箇所があります。 寸法や荷重の具体的な数値は公開されていません。このページに載せているのは、公開版から読み取れる対象の記述だけです。
★ 最後に必ず、お使いの製品の取扱説明書を見てください。 基準は「その品目の枠」であって、個々の製品の対象月齢はメーカーが決めています。
出典
すべて一般財団法人 製品安全協会が公開している基準書(公開版PDF)です。品目一覧はSGマーク 品目一覧から確認できます。
- CPSA 0001 ベビーカー(TypeⅠ)/ CPSA 0002 乳幼児用歩行器 / CPSA 0012 幼児用三輪車
- CPSA 0023 乳幼児用ベッド / CPSA 0027 抱っこひも / CPSA 0029 乳幼児用ハイチェア
- CPSA 0045 乳幼児用移動防止さく / CPSA 0054 乳幼児用いす / CPSA 0093 プレイペン
- CPSA 0106 クーハン / CPSA 0130 乳幼児用ハイローラック / CPSA 0136 幼児用ベッドガード
- CPSA 0137 乳幼児用揺動シート / CPSA 0149 ベビーチェアベルト
- CPSA 0155 低月齢乳児用ベッド / CPSA 0156 ベッドサイドスリーパー
国土交通省「チャイルドシート」
⚠️ このページに誤りを見つけられた場合は、お問い合わせからお知らせください。 確認して直し、訂正とお詫びに記録します。
