ベビーチェア(ハイチェア)を使い始めてよい時期は、月齢では決まりません。公的な安全基準が条件としているのは、お座りができることです。
★ そして、いちばん大事なのはここです。⚠️ 同じ「ハイチェア」でも、転落を防ぐ機構が付いているかどうかで、対象がまったく違います。
結論
- ★ 開始の条件は「お座りができる時期(6〜7か月)」。月齢ではありません
- ⚠️ 転落を防ぐ機構(身体保持機構)が無いタイプは、36か月以上が対象です。 赤ちゃんには使えません
- ★ 機構ありは6〜7か月から36か月まで(Ⅱa形)または60か月まで(Ⅱb形)
- ⚠️ 買うときに見るのは「何か月から」ではなく、ベルトや前枠が付いているか
- ⚠️ 足乗せを踏み台にして自分で乗り降りするときは、保護者が付き添うよう定められています
- ⚠️ 座らせたまま持ち上げたり、高さを変えたりしない
基準は、3つの型に分けています
ハイチェアには、製品安全協会が定めるSG基準(CPSA 0029)があります。
基準は、ハイチェアを適用月齢によって3つの型に分けています。分けている軸は、転落を防ぐ機構(身体保持機構)を備えているかどうかです。
機構を備えているものは、こう定義されています。
Ⅱb形:お座りができる時期(6~7か月)から60か月(体重○kg以下)までの乳幼児が使用する身体保持機構を備えているもの— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
★ 同じく機構を備えたⅡa形は、上限が36か月までと定められています。
⚠️ そして機構を備えていないⅠ形は、36か月以上60か月までの幼児が対象です。
(文中の○は、公開版のPDFで数値が伏せられている箇所です。)
★ 整理するとこうなります。
| 型 | 転落を防ぐ機構 | 対象 |
|---|---|---|
| Ⅰ形 | ⚠️ なし | 36か月以上60か月まで |
| Ⅱa形 | あり | お座りができる時期(6〜7か月)から36か月まで |
| Ⅱb形 | あり | お座りができる時期(6〜7か月)から60か月まで |
⚠️ 「ハイチェア」という同じ名前で売られていても、Ⅰ形は3歳未満には使えません。
★ 「身体保持機構」とは何か
基準は、これも定義しています。
身体保持機構とは乳幼児の転落を防止するための機構であり、以下のいずれかを装備するものをいう。(1)股(ベルト又はフレーム)+腰ベルト+横枠(2)股(ベルト又はフレーム)+前枠— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
★ 股のベルトかフレームが要る、というのが共通しています。⚠️ 腰ベルトだけでは、体がずり落ちて股の隙間に落ちるのを防げないためです。
そして基準は、この点を製品に表示することも求めています。
(3)使用年齢範囲と身体保持機構の使用に関する旨— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
⚠️ 買うときに見るのは「何か月から」の表示ではなく、股のベルト(またはフレーム)が付いているかどうかです。
使うときに決められていること
基準は、取扱説明書に書くべき注意も定めています。とくに見落とされやすいものを挙げます。
(b)座席に乳幼児を乗せたまま、持ち上げたり、移動したり、高さ調節をしない旨。— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
(g)乳幼児が足乗せを踏み台にしてハイチェアに乗り降りする場合は、バランスを崩すと危険であるため、保護者が付き添う旨。— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
(h)ハイチェアに外から大きな力をかけたり、乳幼児が手足でテーブル等を押すと転倒の危険があり注意する旨。— 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」
★ ⚠️ (h)は、実際によく起きる形だと思います。 子どもがテーブルを足で押すと、椅子ごと後ろに倒れます。
このほか、⚠️ 踏み台として使わない、⚠️ 座面や足乗せに立たせない、⚠️ 前枠や手すりから身を乗り出させない、水平で平坦な、ストーブなどの危険物がない場所で使うことが定められています。
買う前に確かめること
① いま、お座りができますか
⚠️ 支えなしで安定して座れる前は、対象になりません。★ 基準は「6〜7か月」を目安として添えていますが、カレンダーではなくお子さんの座り方を見てください。
② 股のベルト(またはフレーム)が付いていますか
⚠️ 付いていなければⅠ形で、36か月以上が対象です。デザインだけで選ぶと、ここを外します。
③ 何歳まで使うつもりですか
★ 機構ありでも、36か月までのⅡa形と60か月までのⅡb形があります。長く使いたいならⅡb形です。
ほかの育児用品の対象月齢は、育児用品は「いつから使える」?公的な安全基準の対象月齢まとめに17品目ぶんまとめています。
この記事について
- 2026年9月10日に、製品安全協会のSG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」の公開版PDFを確認して書きました。
- ⚠️ 公的基準に何が書かれているかをお伝えする記事です。 個々の製品の対象月齢と体重の上限はメーカーが定めていますので、必ず取扱説明書をご確認ください。
- ⚠️ 体重の上限は公開版のPDFで伏せ字になっているため、この記事には書いていません。
- 気になる点があればお問い合わせからお知らせください。誤りがあれば訂正とお詫びに記録して直します。
一般財団法人 製品安全協会 SG基準 CPSA 0029「乳幼児用ハイチェア」(公開版PDF) https://www.sg-mark.org/wp-content/uploads/2021/11/S0029-04%E4%B9%B3%E5%B9%BC%E5%85%90%E7%94%A8%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2%E5%85%AC%E9%96%8B%E7%94%A8.pdf
日本のダイニング。木製のベビーチェアが1脚、ダイニングテーブルのそばに置かれている。座面に股ベルトが見えている。テーブルの上には小さな食器。窓からのやわらかい午前の光。人物は写さない。淡いベージュとくすんだブルーグリーン。落ち着いた水彩。

