乳幼児医療費助成の申請|保険証が届いてからやること、里帰り中の受診はどうなる

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文=やすぴ(育児ひろば 運営者) この人たちについて ›

赤ちゃんの医療費の自己負担を軽くしてくれるのが、乳幼児医療費助成です。

ただ、この制度には調べにくい事情があります。国の制度ではなく、市区町村の制度なのです。だから名前も、対象年齢も、自己負担があるかどうかも、住んでいる場所で変わります。

「友達の市は高校生まで無料だった」——それは、あなたの市に当てはまるとは限りません。

この記事では、どこの自治体でも共通する「順番」と「つまずきどころ」を整理します。そのうえで、自分の自治体で何を確認すればいいかが分かる形にします。

結論:健康保険が先。医療証は後から届く

  • この助成は赤ちゃんが健康保険に入っていることが前提です。保険のほうを先に済ませてください
  • 申請すると、医療証(受給者証)が交付されます。名称は自治体によって「マル乳」「子ども医療証」などさまざま
  • 病院の窓口で保険の資格が確認できるもの+医療証を出すと、その場で負担が軽くなります
  • ⚠️ 医療証が届く前に受診したぶんは、いったん自分で払い、あとから申請して返してもらう流れになることが多いです。領収書を捨てないでください

順番を間違えないために

手続きには、動かせない順番があります。

① 出生届 → ② 赤ちゃんを健康保険に入れる → ③ 保険の資格が確認できる → ④ 乳幼児医療費助成を申請 → ⑤ 医療証が届く

②で止まると、③以降が全部止まります。だから産後は、まず健康保険を急ぐのが正解です。

→ 保険のほうの手続きは 赤ちゃんの健康保険はどっちの扶養に入れる? に、全体の順番は 出産後にやる手続き全リスト にまとめています。

自治体で違うのは、この5つ

調べるときは、この5点だけ見れば十分です。お住まいの市区町村のサイトで「子ども医療費助成」と検索してください。

確認すること何が違うのか
① 名前「乳幼児医療費助成」「子ども医療費助成」「マル乳」など。検索するとき、正式名称でないと出てこないことがあります
② 対象年齢就学前まで/中学生まで/18歳の年度末まで、と幅があります。近年は対象を広げる自治体が増えています
③ 自己負担完全に無料の自治体もあれば、1回○円・月○円までの負担がある自治体もあります
④ 所得制限ある自治体とない自治体があります
⑤ 受け取り方窓口で医療証を出せばその場で安くなる(現物給付)か、いったん払って後から返してもらう(償還払い)か

⑤は特に大事です。償還払いの自治体だと、毎回いったん立て替えることになります。「うちはどちらなのか」は先に知っておいてください。

申請でつまずくところ

1. 保険の資格が確認できるものが要る

多くの自治体で、申請時に赤ちゃんの健康保険の資格が確認できるものを求められます。

ここで、2024年12月からの変更が効いてきます。紙の健康保険証は新しく発行されません。 赤ちゃんの場合は、マイナ保険証(マイナンバーカード)か、資格確認書を使うことになります。

自治体の案内が「保険証を持ってきてください」という古い書き方のままのこともあります。何を持っていけばいいか分からなければ、電話で聞くのがいちばん早いです。

2. 医療証が届くまでにタイムラグがある

申請してすぐ手元に来るわけではありません。数週間かかることもあります。

その間に受診が必要になったら、いったん窓口で払って、領収書をとっておいてください。 あとから申請すれば、あとで戻ってくることがほとんどです。

⚠️ ただし、申請できる期間に期限がある自治体があります。 領収書を何ヶ月も放置しないでください。

3. 郵送で受け付けている自治体が多い

産後すぐに窓口へ行くのは大変です。郵送で受け付けている自治体はかなりあります。

出生届の確認で電話するときに、「乳幼児医療費助成は郵送でもできますか」と一緒に聞いておくと、産後の外出が1回減ります。

里帰り出産のときは

ここは知らないと損をします。

助成は、住んでいる市区町村の制度です。 里帰り先の役所では申請できません。

そして——里帰り先の病院で受診したとき、その場では医療証が使えないことがあります。 医療証は、原則としてその自治体と契約している医療機関で使えるものだからです。

その場合は、こうなります。

1. 窓口でいったん自己負担分を払う

2. 領収書を必ずもらう(受診者の氏名・保険点数が入っているもの)

3. 住んでいる市区町村に戻ってから、払い戻しを申請する

里帰り中の領収書は、1枚残らず取っておいてください。 これが唯一の証拠になります。

→ 里帰り中の手続き全体は 出生届はいつまで?どこに出す? にも整理しています。

ふたりで決めておくこと

この手続きは、どちらがやっても構いません。 保険のように「加入している人でないと動けない」という縛りがないからです。

だから、産む前にこれだけ決めておいてください。

  • 住んでいる市区町村の制度を、どちらかが一度見ておく(対象年齢と、現物給付か償還払いか)
  • 郵送でできるかを確認しておく
  • 里帰りするなら、領収書を保管する係を決めておく

ここはふたりで共有しておくと楽です。 領収書の管理は、産後に「どこにやったっけ」といちばんなりやすいところです。

よくある質問

Q. 医療費が無料なら、健康保険には入らなくてもいい?

いいえ。この助成は、健康保険に入っていることが前提の制度です。保険が使われたあとの自己負担分を、自治体が肩代わりする仕組みだからです。

Q. 引っ越したらどうなる?

引っ越し先の自治体で、あらためて申請が必要です。 制度の中身も変わります。転出・転入の手続きと一緒に確認してください。

Q. 予防接種や健診も無料になる?

この助成の対象は、原則として保険が使われた診療です。予防接種や健診は別の制度(公費負担や補助券)で扱われることが多いです。

注意していただきたいこと

この記事は、2026年8月時点の一般的な流れを整理したものです。ただし、乳幼児医療費助成は自治体ごとに制度が違い、内容も頻繁に変わります。

この記事に書いたことが、あなたの自治体でそのまま当てはまるとは限りません。必ず、お住まいの市区町村の案内で確認してください。

📚 この記事を書くために参考にした情報
厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08277.html / 同「資格確認書について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45470.html

まとめ

  • 健康保険が先、助成は後。 保険で止まると、ここも止まります
  • 自治体で違うのは 名前・対象年齢・自己負担・所得制限・受け取り方 の5つ。ここだけ見ればいい
  • 医療証が届く前の受診は、いったん自己負担 →あとから申請。 領収書を捨てない
  • 里帰り先での受診も、いったん自己負担になることが多い。 領収書を全部とっておく
  • 郵送でできる自治体は多い。産む前に電話で聞いておくと、産後の外出が1回減ります

この手続きは、どちらが動いても構いません。先に自分の自治体のページを1回見ておく。それだけで、産後の判断がずいぶん楽になります。

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