赤ちゃんの予防接種が不安なあなたへ|スケジュール表には書いていないこと

小児科の待合室で母子健康手帳を持ち、赤ちゃんを抱いている親のイラスト スケジュール
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文=やすぴ(育児ひろば 運営者) 医療・安全の監修=助産師さくら この人たちについて ›

生後2か月。予防接種が始まります。

スケジュール表は、母子健康手帳にも、産院でも、自治体からも、小児科でももらえます。だから、この記事では表を作りません。

代わりに、表には書いていないことを書きます。1万人以上のお母さんに聞いた調査で「不安なのはママのほう」という結果が出ているとおり、実際に困るのは日程ではなく気持ちのほうだからです。

「こんなに小さいのに、4本も打つの?」

最初の受診で、たいてい3〜4種類を同時に打ちます。細い腕に、何本も。

はじめて見ると、かなりこたえます。「かわいそう」と思ってしまう自分に、さらに落ち込む方もいます。

先にお伝えすると、同時接種は日本でも標準的な方法です。理由は2つあります。

  • 受診の回数を減らせる — 1本ずつだと、通院だけで膨大になります
  • 期限に間に合わせるため — とくにロタウイルスには、後述する期限があります

そして——打つ回数が少ないほうが優しい、とは限りません。通院が増えれば、そのぶん外に連れ出す回数も、感染症をもらう機会も増えます。

👶 助産師のひとこと
お子さんによっては初めてのクリニックへの受診となる方も多いでしょう。外出やお子さんの接種後の反応などご両親の不安は多いかと思いますが、赤ちゃんの今後を守るものとして、家族での乗り越えどころですね。

「泣き方がすごくて、心配になった」

ほとんどの赤ちゃんが泣きます。そしてしばらく泣き止まないこともあります

これは痛みへの反応で、多くは時間とともに落ち着きます。抱っこして、授乳して、いつもどおりに過ごして大丈夫です。

⚠️ ただし、いつもと違う激しい泣き方が長く続く/ぐったりしている場合は、痛みとは別のことが起きている可能性があります。そのときは病院に連絡してください。

くわしくは予防接種のあと熱が出た|様子を見ていい範囲と、すぐ受診のサインにまとめています。

「ちゃんと覚えられる気がしない」

半年で15回以上。名前も聞き慣れないものばかりです。

全部を覚える必要はありません。 スケジュールを組むのは病院側です。かかりつけを決めて通っていれば、「次はいつ来てください」と教えてもらえます。

親が管理するのは、「次はいつか」だけで足ります。

だから実は、予防接種でいちばん効く準備は、かかりつけを決めておくことです。→ かかりつけの小児科、どう選ぶ?

⚠️ ひとつだけ、覚えておいてほしいこと

ここだけは、親の側で知っておく価値があります。

ロタウイルスのワクチンには、1回目を受けられる期限があります。

  • 1回目:生後14週6日まで
  • 完了:ロタリックス(2回)は生後24週まで/ロタテック(3回)は生後32週まで

この期限を過ぎると、以降は受けられません。 他のワクチンのように「あとで受ければいい」ができない、例外的なものです。

生後14週6日は、だいたい生後3か月半。つまり生後2か月から始めないと間に合わない可能性があります。

これが「2か月になったらすぐ」と言われる、いちばん実務的な理由です。スケジュール表を見ても、この切実さは伝わってきません。

👶 助産師のひとこと
新生児訪問やこんにちは赤ちゃん事業などで助産師や保健師さんがお家に訪問する際に予防接種のスケジュールをお渡しする地域が多いかと思います。それらを参考にして、漏れなく打てるようにしましょう。予防接種の副作用を気になれる方もいらっしゃいますが、お子さんの将来や万が一の際に命を落とさずに済む大切なものです。接種に不安のある方はクリニックや地域の子育て支援センターなどに問い合わせ解消できるといいですね。

「熱が出たら、どうすればいいんだろう」

接種後に熱が出ることがあります。多くは24時間以内に出て、1〜2日でおさまります。

見るのは熱の数字より、飲めているか・機嫌はどうかです。

⚠️ ただし生後3か月未満の発熱は、それだけで受診の理由になります。

判断の線引きはこちらの記事に詳しくまとめました。

「当日、何を持っていけばいいの?」

これは表に書いてあることですが、忘れると受けられないので念のため。

  • 母子健康手帳(これがないと記録できません)
  • 予診票
  • 健康保険証・乳幼児医療証

そして朝に体温を測ってください37.5℃以上だと受けられないことがあります

⚠️ 予診票は前日に書いておくのがおすすめです。当日は赤ちゃんを抱えたままなので、書く余裕がありません。

親のほうが疲れる、ということ

調べていて、いちばん腑に落ちたのがこれでした。

1万人以上への調査で、「不安なのはママのほう」という結果が出ています。赤ちゃんは泣いても数分で切り替わりますが、親は前日から気にして、当日も帰ってからも心配し続けます

だから、こう考えておいてください。

  • 付き添いは、どちらが行っても構いません。平日の日中が多いので、動けるほうが動く
  • 午前中の枠を取る — 何かあったとき、その日のうちに病院に連絡できます
  • 予定を詰めない — 帰ってから様子を見られるように

この段取りだけは、親の側でできることです。

よくある質問

Q. 同時接種は体に負担ではありませんか?

A. 標準的に行われている方法です。不安があれば、接種前に医師へ直接聞いてください。それが一番確実です。

Q. 1回ずらしても大丈夫ですか?

A. 多くは調整できます。ただしロタだけは期限があります。ずれそうなら早めに病院へ。

Q. 風邪気味ですが受けられますか?

A. 当日の体温や様子で判断されます。自己判断せず、病院に電話して確認してください。

Q. 里帰り中でも受けられますか?

A. 受けられることが多いですが、自治体をまたぐと手続きが必要な場合があります。里帰り前に住んでいる自治体へ確認を。

Q. スケジュールが分からなくなりました。

A. かかりつけ医に聞けば教えてもらえます。母子健康手帳を持っていってください。

まとめ

  • スケジュール表は、あちこちでもらえます。全部覚える必要はありません
  • 親が管理するのは「次はいつか」だけ。あとはかかりつけ医が組んでくれます
  • ロタだけは「生後14週6日まで」。これだけは覚えておいてください
  • 同時接種は標準的な方法。不安なら接種前に医師へ
  • 不安になるのは、ちゃんと見ているからです。午前の枠を取る、予定を詰めない——できる段取りだけしておけば十分です

※制度や推奨スケジュールは変わることがあります。実際の接種は、かかりつけ医およびお住まいの自治体の案内に従ってください。

📚 この記事を書くために参考にした情報
厚生労働省「予防接種・ワクチン情報」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/index.html / Know VPD!「予防接種スケジュール」 https://www.know-vpd.jp/feature/vc_schedule.html

この記事について

文=やすぴ(育児ひろば 運営者)。医療・安全に関わる部分は、助産師さくらが内容を確認しています。運営者・監修者のプロフィールは運営者情報をご覧ください。

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