「児童手当」と「児童扶養手当」。名前が似ていますが、まったく別の制度です。
そして児童扶養手当のほうは、金額が毎年変わります。ネット上には古い金額のまま残っている記事が多いので、いつ時点の数字かを確かめて読んでください。
この記事は2026年(令和8年)4月からの額で書いています。
結論
- 児童手当とは別の制度です。⚠️ 条件を満たせば両方受け取れます
- 令和8年4月分から、児童1人の全部支給は月額48,050円(前年度は46,690円)
- ★ 父子家庭も対象です
- 対象は18歳になった年度の3月31日まで(障害がある場合は20歳未満)
- 支払いは年6回(1月・3月・5月・7月・9月・11月)
- ⚠️ 養育費を受け取っていると、その一部が所得に加えられます
まず、児童手当との違い
いちばん混同されるところです。
| 児童手当 | 児童扶養手当 | |
|---|---|---|
| 誰が対象か | 子どもを養育している人(広く一般) | ひとり親家庭など(父母が離婚した、死亡した等) |
| 根拠 | 児童手当法 | 児童扶養手当法 |
| 金額 | 年齢と人数で決まる | ⚠️ 前年の所得で変わる(全部支給/一部支給) |
| 支払い | 年6回 | 年6回(1・3・5・7・9・11月) |
★ 目的が違うので、条件を満たせば両方受け取れます。
児童手当のほうは児童手当の申請|いつから・いくら・遅れると取り返せない仕組みにまとめています。
誰が対象になるのか
法律には、こう書かれています。
次のイからホまでのいずれかに該当する児童の母が当該児童を監護する場合 当該母— 児童扶養手当法 第4条第1項第1号
その「イからホまで」は、条文にこう並んでいます。
- イ 父母が婚姻を解消した児童
- ロ 父が死亡した児童
- ハ 父が政令で定める程度の障害の状態にある児童
- ニ 父の生死が明らかでない児童
- ホ その他イからニまでに準ずる状態にある児童で政令で定めるもの
そして同じ内容が、父についても並んで書かれています。
次のイからホまでのいずれかに該当する児童の父が当該児童を監護し、かつ、これと生計を同じくする場合 当該父— 児童扶養手当法 第4条第1項第2号
★ 父子家庭も対象です。 「母子家庭の制度」と思われがちですが、条文は父母どちらも書いています。
実際、こども家庭庁の資料では受給者777,962人のうち父が35,915人、養育者が3,134人とされています(令和7年3月時点)。
⚠️ 離婚が成立していない場合や、事実婚の解消など、当てはまるかどうかの判断は窓口で行われます。 自分で決めずに相談してください。
対象になる子どもの年齢
この法律において「児童」とは、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者又は二十歳未満で政令で定める程度の障害の状態にある者をいう。— 児童扶養手当法 第3条第1項
高校を卒業する年度末まで、と考えておくと分かりやすいと思います。
いくらもらえるか(令和8年4月分から)
★ 令和8年4月分から、金額が引き上げられました。
| 全部支給 | 一部支給 | |
|---|---|---|
| 児童1人目 | 月額 48,050円 | 月額 48,040円〜11,340円 |
| 2人目以降(1人につき) | 月額 11,350円 加算 | 月額 11,340円〜5,680円 加算 |
(佐賀県「児童扶養手当の手当額が改定されます(令和8年4月分~)」)
改定前(令和8年3月分まで)は、全部支給で月額46,690円でした。
なぜ変わったのか
令和7年の全国消費者物価指数の実績値が前年比+3.2%であったことを踏まえ、令和8年度の手当額が3.2%の引き上げ— 佐賀県
★ 物価に合わせて、毎年4月に見直される仕組みです。
⚠️ だから、金額を調べるときは「いつ時点か」を必ず確認してください。 この記事の数字も、次の改定で変わります。
子ども2人ならいくらか
全部支給の場合、48,050円 + 11,350円 = 月額59,400円という計算になります。
⚠️ ただし全部支給になるかどうかは、前年の所得で決まります。 下で説明します。
⚠️ 所得で金額が変わります
児童扶養手当は、全額もらえる人(全部支給)と、一部だけの人(一部支給)、もらえない人に分かれます。
法律にはこう書かれています。
手当は、受給資格者…の前年の所得が…政令で定める額以上であるときは、その年の十一月から翌年の十月までは、政令の定めるところにより、その全部又は一部を支給しない— 児童扶養手当法 第9条第1項
目安として、こども家庭庁は次の額を示しています(2人世帯・収入ベース)。
- 全部支給:190万円
- 一部支給:385万円
⚠️ これは目安です。 扶養親族の人数によって変わりますし、同居している家族の所得も見られます。自分が当てはまるかどうかは、必ず窓口で確認してください。
⚠️ もう一点、「11月から翌年10月まで」という区切りにも注意してください。所得の判定は年度ではありません。
★養育費は、所得に加えられます
ここは見落とされやすいところです。
受給資格者が母である場合であつてその監護する児童が父から当該児童の養育に必要な費用の支払を受けたとき…は、政令で定めるところにより、受給資格者が当該費用の支払を受けたものとみなして、前項の所得の額を計算するものとする— 児童扶養手当法 第9条第2項
★ 養育費を受け取っていると、その一部が所得として計算に入ります。
⚠️ 隠して申請するものではありません。 申請のときに正直に伝えてください。どのくらい算入されるかは政令で決まっており、窓口で計算されます。
申請と、受け取り方
申請先は、お住まいの市区町村です(都道府県、市、福祉事務所を設置する町村が実施主体)。
支払いは年6回
手当は、毎年一月、三月、五月、七月、九月及び十一月の六期に、それぞれの前月までの分を支払う。— 児童扶養手当法 第7条第3項
2か月分ずつ、年6回に分けて支払われます。以前は年3回でしたが、令和元年11月分から年6回に変わりました。
⚠️ 申請しないと始まりません
児童手当と同じで、こちらから申請しない限り支給は始まりません。⚠️ さかのぼって受け取れる範囲にも限りがあります。
当てはまるかもしれないと思ったら、まず市区町村の窓口に相談してください。 判断は窓口が行います。
そのほかに使えるもの
児童扶養手当のほかにも、ひとり親家庭向けの支援は複数あります。
- ひとり親家庭等医療費助成(自治体ごとの制度)
- 就業支援・給付金(資格取得のための給付など)
- 住宅、保育料の減免
⚠️ 中身は自治体ごとにまったく違います。 ⚠️ 児童扶養手当の申請に行ったときに、「ほかに使える制度はありますか」と一言聞いてください。 まとめて案内してもらえることが多いです。
子どもの医療費は乳幼児医療費助成の申請、保育園のことは保活はいつから?にまとめています。
この記事のまとめ
- 児童手当とは別の制度。★ 条件を満たせば両方受け取れる
- 令和8年4月分から、児童1人の全部支給は月額48,050円(前年度46,690円から+3.2%)
- 2人目以降は1人につき11,350円加算(全部支給の場合)
- ★ 父子家庭も対象。条文は父母どちらも書いている
- 対象は18歳になった年度の3月31日まで(障害がある場合は20歳未満)
- 支払いは年6回(1・3・5・7・9・11月)
- ⚠️ 前年の所得で全部支給・一部支給が分かれる。判定は「11月から翌年10月まで」
- ⚠️ 養育費を受け取っていると、その一部が所得に加えられる
- ⚠️ 申請しないと始まらない
金額は毎年4月に見直されます。手続きの前に、お住まいの市区町村で最新の額と、自分が対象になるかを確認してください。
出産後の手続き全体は出産後にやる手続き全リストにまとめています。
この記事について
この記事はイクジヒロバが公開したものです。運営:やすぴ。内容は児童扶養手当法およびこども家庭庁・自治体の公表情報にもとづき、2026年(令和8年)9月時点で記載しています。
⚠️ 手当額は毎年4月に物価に応じて改定されます。また所得制限の判定や、対象になるかどうかの審査は市区町村が行います。 必ずお住まいの市区町村の窓口にご確認ください。運営者・監修者のプロフィールは運営者情報をご覧ください。
e-Gov法令検索「児童扶養手当法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000238
こども家庭庁「児童扶養手当について」 https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya/fuyou-teate
佐賀県「児童扶養手当の手当額が改定されます(令和8年4月分~)」 https://www.pref.saga.lg.jp/kiji003829/index.html


